明日の社会で使える|6年「武士の政治」ワークシート5時間

6年社会「武士の政治」ワークシートを使って学習する子どもたち 授業づくり

6年生社会「武士の政治」。

鎌倉時代までの学習で使えるワークシートを、5時間分まとめました。

今回、大事にしたのは、

教科書一冊あれば、まず授業を始められること。

机の上に最初から教科書、資料集、iPad、ノート……と全部並べるのではなく、まずは教科書とワークシート。

「もっと知りたい」と思ったところで、資料集を開いたり、iPadで調べたりすればいい。

そして、なるべく書く量を減らして、その分、

考える。
話す。
比べる。

そんな時間を取りたいと思って作りました。

どうしてこんなワークシートを作ろうと思ったのかは、前の記事に書いています。

→ 「ないなら作ってみよう。AIと6時間、社会のワークシートに向き合った話」

こちらの記事では制作話はほどほどにして、

「明日の授業でどう使うか」

を中心にまとめます。


このワークシートの基本的な使い方

5枚とも、だいたい同じ流れです。

MISSIONで教科書から証拠を集める。
↓
FINAL MISSIONで、その証拠を使って考える。
↓
友達と話す。

穴埋めを全部きれいに完成させることより、

「なんで?」

「こっちじゃない?」

「教科書のここに書いてあるで。」

そんな会話が出ることを大事にしています。

45分全部をワークシートに使う必要もありません。

話が盛り上がったら、そっちを長くする。

僕はそのくらいの感じで使おうと思っています。

また、最後にノートに振り返りをして、その交流までできれば最高!!くらいに考えています。


第1時 武士の正体を暴け!

まずは、

「そもそも武士って、どんな人?」

から始めます。

MISSION1 武士はどんな人?

教科書から、

  • 地方の豪族や有力な農民
  • 自分たちの土地を守る
  • 武芸を身につける
  • こうした人々が武士と呼ばれるようになる

という流れを探します。

ここでは、

昔から「武士」という職業があったわけではない

ということが見えてくるといいなと思っています。

土地を守る必要があった。

だから武器を持ち、戦う力を身につけていった。

MISSION2 武士の暮らしを探れ!

次は「武士のやしき」の資料。

やぐら、堀、門。

そして、馬や弓などの武芸の訓練。

僕はここで、

「普通の家と何が違う?」

と聞こうと思っています。

「家なのに城みたい。」

「攻められることを考えてる。」

「いつでも戦えそう。」

そんなことが出てくればおもしろい。

資料を見て話せるところなので、少しゆっくりでOK。

MISSION3 力をのばした武士を調べよう!

最後に、

源氏と平氏

が大きな力をもつようになったことを確認します。

ここまで来たら、FINAL MISSIONへ。

FINAL MISSION

「武士は、どうやって力をつけていったのだろう?」

僕はまず一人で考えさせて、そのあと近くの人と話させようと思っています。

「ずっと戦う練習をしていたから。」

「土地を守るために強くなったから。」

「仲間が増えたから。」

「源氏とか平氏みたいに大きな集団になったから。」

一つにそろわなくてもいい。

最後は、

武士は、自分たちの土地を守るために武芸を身につけ、仲間を増やしながら大きな力をもつようになった。

このあたりのことを、自分の言葉で話せれば十分かなと思っています。

そして、

「その武士たちが、とうとう政治にも入ってくる。」

で次へ。


第2時 武士の政治を始めたのはどっち?

ここから平清盛と源頼朝が登場します。

ワークシートでは、最初から

平清盛 VS 源頼朝

にしています。

まずは平清盛を追いかける

1159年の平治の乱。

そこから力をのばした平清盛は、武士として初めて太政大臣になります。

さらに、**宋との貿易(日宋貿易)**も進める。

僕はここで、

「前の時間の武士と比べてみ。清盛、どこまで来た?」

と聞きたいです。

土地を守るために戦っていた武士が、政治の中心まで来ている。

この変化は、けっこう大きい。

そして源頼朝へ

平氏に対して源頼朝が兵をあげ、弟の源義経も活躍します。

そして平氏は追い詰められていく。

ここまで調べたところで、FINAL MISSIONです。

FINAL MISSION

「武士の政治を始めたのは、平清盛? 源頼朝?」

ここは意見が割れたらおもしろいと思っています。

清盛派なら、

「武士で初めて太政大臣になった。」

「もう政治をしてるやん。」

頼朝派なら、

「でも武士の政府をつくったのは頼朝じゃない?」

となるかもしれません。

すぐに正解を決めず、

「清盛派、その証拠は?どこから分かる?」

「頼朝派はどう?」

くらいで進めます。

最後は、

平清盛は武士として朝廷の政治の中心へ入っていった。
源頼朝は、このあと武士による政治の仕組みをつくっていく。

この違いが見えてくればOK。

「じゃあ頼朝は、何をつくったん?」

で次の時間です。


第3時 頼朝の武士まとめ大作戦!

この時間は、覚える言葉が少し増えます。

守護・地頭
征夷大将軍
鎌倉幕府
御家人
ご恩と奉公

ただ、言葉を一つずつ覚えるというより、

「頼朝はどうやって武士をまとめたのか」

を考えながらつなげたいです。

頼朝一人で全国を治められる?

頼朝は地方に守護と地頭を置きます。

僕は、

「頼朝一人で日本中を見張れるん?」

と聞こうと思っています。

たぶん、

「無理。」

で終わる(笑)。

そこから、

「だから地方に武士を置いたんやな。」

とつながれば十分。

1192年には征夷大将軍となり、武士による政府、鎌倉幕府が形になっていきます。

この時間の中心は「ご恩と奉公」

頼朝の家来となった武士が御家人。

頼朝は御家人の土地を認めたり、新しい土地を与えたりする。

ご恩。

御家人は、戦いや警備などで幕府のために働く。

奉公。

ここは図を見ながら確認すれば、それほど時間をかけなくてもいいと思っています。

時間を使いたいのは最後。

FINAL MISSION

「頼朝と御家人、どっちの方が得してる?」

御家人側なら、

「土地を守ってもらえる。」

「活躍したら土地がもらえる。」

頼朝側なら、

「たくさんの武士が自分のために働いてくれる。」

僕は途中で、

「じゃあ、片方だけが得する関係なん?」

と入れたい。

最終的に、

頼朝と御家人は、ご恩と奉公でお互いに支え合っていた。

ここまで分かればOKです。

この関係は、第5時でもう一度出てきます。


第4時 鎌倉幕府、大ピンチ!

この時間は内容が多め。

頼朝が亡くなった後から元寇まで、一気に進みます。

ただ、細かく分けるより、

「幕府に次々ピンチがやってくる」

くらいのストーリーで進めたいです。

頼朝がいなくなった

頼朝の死後、北条政子や北条氏が幕府を支えていきます。

ここには小さな協議を入れています。

「御家人を動かしたのは・・・政子 OR 頼朝どっちやろ?」

僕はここで第3時を思い出させたいです。

政子が御家人に呼びかけた。

でも、御家人たちには頼朝から受けた「ご恩」があった。

「政子の言葉だけで動いたんかな?」

と聞くと、「ご恩と奉公」がもう一度使えます。

今度は海の向こうから大ピンチ

中国を中心に巨大な国をつくった元。

皇帝のフビライ・ハンが、日本に従うよう求めてきます。

このあたりは地図を見せたい。

たぶん、

「日本、小さっ。」

となる。

そこから、

「これ、勝てる?」

につなげたいな。

元軍は集団戦法で戦い、てつはうなど火薬を使った武器も使います。

日本側は、海岸に石るいを築いて備える。

FINAL MISSION

「日本は元に勝てる?」

ここも正解を当てる問題ではありません。

元軍なら、

「人数が多い。」

「集団で戦う。」

「火薬の武器がある。」

日本なら、

「武士がいる。」

「石るいをつくって準備している。」

僕は、元軍側にかなり人気が集まってもいいと思っています。

むしろその方が、

「じゃあ実際はどうなった?」

が気になる。

最後は、

元軍は、日本とは違う集団戦法や火薬を使った武器で攻めてきた。日本側も石塁をつくるなどして備えた。

くらいを確認して終了。

結果は次の時間へ持っていきます。


第5時 勝ったのに、なぜ!?

最終回です。

元を追い返した。

普通なら、

「日本勝利! めでたし、めでたし。」

で終わりそうなところ。

でも、終わりません。

ここがおもしろい。

日本は勝った。でも……

元は2度日本に攻めてきました。

幕府と御家人は元軍を追い返します。

そこで僕は、

「じゃあ御家人、めっちゃほうびもらえそうやな。」

と振ろうと思っています。

ところが、十分なほうびが出せない。

外国から攻めてきた軍を追い返した戦いなので、

新しく手に入れた土地がほとんどなかった。

ここで、

「え、命かけたのに?どうするん?」

みたいな声が出たら、一度止めたい。

第3時に戻る

御家人が幕府のために働く。

奉公。

幕府が土地やほうびを与える。

ご恩。

ところが今回は、

奉公はした。
でも、ご恩を十分に返せない。

第3時ではうまく回っていた関係が、ここで崩れ始めます。

FINAL MISSION

「幕府は悪い? 悪くない?」

「悪い」なら、

「命をかけて戦ったのにほうびを渡していない。」

「御家人との約束を守れていない。」

「悪くない」なら、

「幕府にも渡せる土地がなかった。」

「元が攻めてきたのは幕府のせいじゃない。」

僕は途中で、

「じゃあ、御家人から見たら?」

「幕府から見たら?」

と聞こうと思っています。

同じ出来事でも、立場が変わると見え方が変わる。

最後は、

元との戦いには勝った。でも幕府は御家人に十分なご恩を与えられなくなり、ご恩と奉公の関係が崩れ始めた。

ここまで語れれば、この5時間がつながります。

勝ったのに、幕府は苦しくなった。

この「なんで?」を残して、次の時代へ。


5枚まとめて使いたい方はこちら

一枚ずつでも使えますが、

「来週から武士の政治や。」

という先生向けに、5時間分まとめたものも置いておきます。

→ 武士の政治ワークシート5枚セット【無料】

印刷して、そのまま授業で使ってもらって構いません。

教科書を開く。

ワークシートを一枚置く。

まずはそこから始められるようにしています。


実際に使ったら、また追記します

今のところ、ここに書いた子どもの反応は僕の予想です。

実際には、

思った以上に食いつくところもあれば、

「あれ? ここ全然話が広がらへんな。」

となるところもあると思います。

イラストは本当に意味があるのか。

書く量を減らしたことで、話す時間は増えるのか。

教科書一冊でどこまでいけるのか。

実際に授業をしたら、

子どもの反応
うまくいったところ
思ったんと違ったところ
次に直したいところ

も追記していきます。

ワークシートを作って完成ではなく、

使って、直して、また使う。

教室ラボなので、そのあたりもそのまま残していこうと思います。

現場は、まだまだ実験中です。

この記事を書いた人
ラボ主

小学校教員、約20年。妻と、中学生・小学生の子どもと暮らしています。理科・体育を中心に、毎年のように研究授業にも取り組んでいます。
聞いて、見て、やってみる。ダメなら、またやり直す。そんなことを繰り返しながら、今日も教室であれこれ実験中です。

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