AIでワークシートを作ったら、6時間かかった

AIを使いながら6年社会のワークシートを作る先生 授業づくり

この夏、特別支援教育の研修に参加した。

その中で、講師の先生がおっしゃった言葉が、ずっと頭に残っている。

「ワークシートじゃだめですか。ノートに書かせないといけないのか、もう一度考えてほしい。」

なるほどなあ、と思った。

僕の中でも、社会科にはずっと「めっちゃ書く教科」というイメージがある。黒板を写す。教科書から大事なところを抜き出す。資料を見て、自分の考えを書く。

もちろん書くことは大切だ。でも、書くことに時間を使いすぎて、肝心の「考える」「話す」が少なくなっていないだろうか。研修を受けてから、そんなことを考えるようになった。

まずは「歴史っておもしろい」にしたい

2学期は歴史から始まる。

僕としては、まず「歴史って楽しいな」と思ってほしい。もっと言えば、「歴史って、めっちゃドラマやん」と感じてほしい。

そこで、今回のワークシートには自分なりにいくつか条件をつけた。

机の上に置くものはなるべく少なくする。まずは教科書一冊あれば進められる。もっと知りたくなったら資料集を開いたり、iPadで調べたりすればいい。

書く量もなるべく減らす。その分、友達と話したり、自分で考えたりする時間を増やしたい。

そして、どうせ作るなら、ちょっと今までにないものにしてみたかった。イラストが入っていて、少し漫画みたいで、配った瞬間に子どもが「何これ?」と思うようなもの。

そんなの、あまり見たことがない。

じゃあ、作ってみよう。

AIなら、もっと簡単にできると思っていた

そこでAIを使ってみることにした。

正直、最初はもっと簡単にできると思っていた。「こんな感じのワークシートを作って」と伝えれば、かなりいいものがパッと出てくる。そんなイメージだった。

ところが、やってみると全然違う。

「あっ、いい感じやん」と思った次の瞬間、「いや、ここ違うな」となる。直してもらったら、今度は別のところがおかしくなる。また指示する。戻す。もう一回作る。

途中から、ちょっと運ゲーみたいになってきた。

ただ、やっているうちに分かってきたこともある。AIに任せればいいのではなく、こちらが授業をかなり具体的に考えていないと、欲しいものには近づかない。

「書く量はこれぐらい」
「ここは教科書を見ればできるように」
「ここでは友達と話したい」
「この言葉は絶対残したい」

そんなことを一つずつ伝えていく。

気がつけば、一枚のワークシートに6時間ぐらい向き合っていた。

普通に作った方が、たぶん早い

これは間違いないと思う。

教科書を見ながらWordなどで普通にプリントを作った方が早い。ノート中心の授業なら、もっと早い。

「AIで時短!」という話とは、今回はかなり離れている。

でも、不思議と嫌ではなかった。

イラストが入った、漫画みたいな社会のワークシートを一度作ってみたかったし、「これ、子どもたちどんな反応するんやろ」と考えながら作るのが普通に楽しかった。

しかも、ワークシートを作っていくうちに授業の流れも整理されてきた。その内容を使って復習用のKahootまで作ることができた。

これは思っていなかった副産物だった。

結局、教師がワクワクしているか

今回やってみて思ったのは、「AIを使えば授業準備が一瞬で終わる」というほど単純ではないということ。

少なくとも今回は、むしろ時間がかかった。

それでも、やってみてよかったと思っている。

たぶん僕は、効率だけで授業を作っているわけではないんだと思う。「こんなんできたらおもしろそうやな」と思うと、一回やってみたくなる。

そして、やっぱり僕は、

まず自分が楽しむ。

ここから授業を考えるのが好きなんだと思う。

6時間かけたワークシートが、本当に子どもたちにとって使いやすいのか。それは、まだ分からない。僕が勝手に満足して終わる可能性だってある。

だから、2学期に実際に使ってみる。

子どもたちがどんな顔をするのか。書く量を減らしたことで、本当に考えたり話したりする時間が増えるのか。

そこまで見て、また直せばいい。

現場は、まだまだ実験中だ。

せっかく6時間も向き合ったので(笑)、今回つくったワークシートも置いておきます。

「こんな感じのものを作ったんやな」と見てもらうだけでもいいですし、使えそうなら授業づくりの参考にしてください。

まだ実際の授業で使う前なので、完成品というより「実験中の教材」です。

使ってみて、子どもたちの反応を見ながら、また直していくつもりです。

武士の政治 ワークシート

こんなワークシートができました。
全部で5枚あります。

ただ、作って終わりではありません。
どういう場面で、どう使おうと思っているのか。そこも含めて、ワークシートについては別の記事で紹介しようと思います。

この記事を書いた人
ラボ主

小学校教員、約20年。妻と、中学生・小学生の子どもと暮らしています。理科・体育を中心に、毎年のように研究授業にも取り組んでいます。
聞いて、見て、やってみる。ダメなら、またやり直す。そんなことを繰り返しながら、今日も教室であれこれ実験中です。

授業づくり
シェアする
タイトルとURLをコピーしました