最近、社会の授業でワークシートをよく使っている。
書く量を減らしたい。
その分、考えたり話したりする時間を増やしたい。
そんな思いで、鎌倉時代や室町時代のワークシートを作ってきた。ワークシート
実際、授業には入りやすい。
イラストもあるし、教科書のどこを見ればいいのかも分かりやすい。
これはこれで、やっぱり使いやすい。
でも、少し気になることも出てきた。
プリントが何枚か残っていても、
「こんだけ勉強したなあ。」
という感じが、少し弱いのかもしれない。
その点、ノートを何ページもめくると、
「ここまでやったんやな。」
という積み重なりが見える。
だったら、次の戦国時代は少しやり方を変えてみようと思った。
今回は、人物をノートに残してみる
取り上げるのは、
織田信長。
豊臣秀吉。
徳川家康。
この3人。
教科書にも資料集にもかなり情報がある。
NHK for Schoolの映像も使える。
だったら、教師が情報を整理したプリントを渡すより、
子ども自身が教科書や資料集から人物をつくっていく
形にしてみたい。
そして一人につき、ノート1ページ。
3人が終われば、ノートには3ページ分の人物が残る。
今回は、そんな授業を考えている。
第1時 織田信長は、どんな人?

最初は織田信長。
まず、ノートの真ん中あたりに信長の似顔絵を描く。
上手に描くことが目的ではない。
教科書の肖像を見ながら、
「なんか怖そう。」
「思ってた顔と違う。」
くらいから人物に入ればいい。
そこから、
「信長って、何した人?」
を個人で調べる。
教科書や資料集から、気になることをノートに書いていく。
ある程度調べたら班で交流。
自分が見つけていなかったことは、友達からもらえばいい。
長篠の戦い。
鉄砲。
安土城。
楽市・楽座。
キリスト教との関わり。
いろいろ出てくると思う。
そのあとにNHK for Schoolを見る。
最初に映像を見るのではなく、
一度自分たちで調べてから見る。
そうすると、
「あ、これ調べた。」
「ここ大事やったんや。」
と、自分の調べたことと映像がつながるんじゃないかと思っている。
最後は二つ。
「信長を一言で表すと?」
そして、
「信長が世の中で変えたものは何?」
ここまでをノートに残す。
僕の中では「変える人」というイメージがある。
でも、それを最初から子どもに渡す必要はない。
子どもがどんな言葉をつけるのか。
そこを楽しみにしたい。
第2時 豊臣秀吉は、どんな人?
次は秀吉。

進め方はほぼ同じ。
似顔絵を描く。
個人で調べる。
班で交流する。
映像で確認する。
最後に、
「秀吉を一言で表すと?」
「秀吉が世の中で変えたものは何?」
を書く。
同じ型を使うことで、2時間目は子どもたちも進め方が分かってくると思う。
天下統一。
検地。
刀狩。
大阪城。
朝鮮への出兵。
調べていくと、信長との違いも少しずつ見えてくるはず。
僕の中では、
信長が変え始めたものを、秀吉がまとめていった
ように見える。
ただ、ここでも教師の答えに寄せすぎたくない。
「仕組みをつくった人。」
「天下をまとめた人。」
「信長の続きをした人。」
いろいろ出てきていい。
第3時 徳川家康は、どんな人?
3人目は家康。

ここでも同じ流れ。
3回目になると、
「まず似顔絵やな。」
「次、調べるんやろ。」
くらいに、自分たちで進められるかもしれない。
関ヶ原の戦い。
征夷大将軍。
江戸幕府。
大名をおさえる仕組み。
ここまで調べると、
信長や秀吉とはまた違う人物像が見えてくる。
最後は、
「家康を一言で表すと?」
「家康が世の中で変えたものは何?」
僕の中では、
長く続く形にした人
という感じがある。
でも、
「我慢した人。」
「最後に勝った人。」
「仕組みをつくった人。」
そんな表現が出てもおもしろい。
理由が言えれば、それでいい。
第4時 結局、世の中を一番変えたのは誰?
3時間終わると、
ノートには、
信長。
秀吉。
家康。
3人分のページが残っている。
ここで初めて、3ページを並べて見比べる。
最初の問いは、
「世の中を一番変えたのは誰?」
これにしたい。
正解を一人に決めるつもりはない。
信長を選ぶなら、
「古い仕組みを変えた。」
秀吉なら、
「全国を統一して、新しい仕組みを整えた。」
家康なら、
「戦国の世を終わらせて、長く続く政治をつくった。」
それぞれに理由がある。
大事なのは、
3ページのノートを根拠に話すこと。
「あの人が一番すごいと思う。」
だけではなく、
「ノートのここにこう書いてあるから。」
まで言えれば十分。
そして最後は、少し遊びたい。
「もし自分が戦国時代の武士なら、3人のうち誰に仕えたい?」
たぶんこっちの方が盛り上がる。
「信長は怖そう。」
「秀吉なら出世できそう。」
「家康が一番安心。」
そんな話が出るかもしれない。
でも、これも3人をちゃんと知ったからこそできる話だと思う。
ワークシートをやめるわけではない
今回、ノートに戻してみようと思ったけれど、
ワークシートがよくなかったわけではない。
ワークシートには、
授業に入りやすい。
という良さがある。
ノートには、
学んだものが積み重なって見える。
という良さがある。
たぶん、どちらか一つではない。
単元によって使い分ければいい。
今回の信長・秀吉・家康は、人物そのものに情報量がある。
だから、自分で調べて、自分で1ページをつくる方がおもしろそうだと思った。
3時間終わったあとにノートを開いて、
「3人やったなあ。」
と思える。
4時間目にその3ページを使って話せる。
そんな「やった感」が残ればいいなと思っている。
実際にやってみて、
うまくいくのか。
似顔絵に時間を使いすぎるのか。
調べ学習が広がりすぎるのか。
それとも、思っていた以上に人物が立つのか。
また子どもたちの反応を見ながら考えたい。
今回も、やってみます。


